2013年1月2日水曜日

和牛詐欺~安愚楽牧場の真相に迫る




安愚楽牧場のことは覚えている。小泉首相の頃だ。日本もそこそこ景気が良く、それに比例してワタシの家計もそこそこ景気が良かった。財テクなんぞを考える余裕も時間もあった。で、株取引にも興味があり、定期的に金融系の雑誌も購入していた。

その雑誌に安愚楽牧場の広告はほぼ毎回載っていたと思う。牛の購入代金に投資し、その牛と生まれた子牛の売却益が配当される。株式や外貨と比べて、「牛」に投資するというのがロマンを感じるし、生まれた牛はどんどん成長するはずだから、配当も確実性があるような気がしていた。資料請求してみようかなと、家族で話をしたこともあったっけ。

そんな昔を思い出しながら、驚いた安愚楽牧場破綻のニュースだった。投資者7万人、被害総額4300億円は消費者事件として戦後最大らしい。

未だこの事件は詐欺だと確定されていないが、本書の著者は「詐欺」だと断定。安愚楽牧場の財務状況から分析すると、平成13年頃から、出資金を投資に回さずに、そのまま配当に流用する、いわゆる自転車操業状態だったと述べる。さらに安愚楽牧場の行き当たりばったりな素人経営も暴露する。そもそも牛へ投資して、配当するという「和牛商法」自体、投資商品として成立しないことはすでに詐欺と認定されている「ふるさと牧場事件」で明白だ。

さらに著者は安愚楽牧場事件およびふるさと牧場事件という2大詐欺事件を例として、詐欺事件の根強さを被害者側、加害者側、行政側から分析する。

ところで、この安愚楽牧場を当時、大絶賛していたのが海江田万里氏。この事件は未だ真相究明中だし、被害者側からも訴えられているのに、そんな人を代表とする民主党・・・。




0 件のコメント:

コメントを投稿